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医療

機能的残気量(FRC)について

普段、私たちが特に意識することなく呼吸をしていますが、息をすべて吐ききったとしても、肺の中にはまだ空気が残っています。この自然に肺に残る空気の量を機能的残気量といいます。機能的残気量は、肺胞という、ガス交換を行う小さな袋が完全にぺちゃんこになるのを防ぐ、いわば空気のクッションのような役割を担っています。肺胞がつぶれてしまうと、再び空気を取り込むのが大変になるため、常に少し空気を残しておくことで、次の呼吸をスムーズに行うことができるのです。この残っている空気のおかげで、呼吸していないわずかな間も、血液に酸素を送り込み続けることが可能になります。まるで、常にゆるやかに燃えている小さな炎のように、私たちの生命活動を支える酸素の供給を絶え間なく続けているのです。この機能的残気量は、人によって大きく異なることがあります。年齢を重ねると、肺の伸び縮みする力が弱まるため、機能的残気量は多くなる傾向があります。若い木のようにしなやかな肺は、年を重ねるにつれて、徐々に硬くなっていくと言えるでしょう。また、体が大きい人や男性の方が、一般的に機能的残気量は多くなります。さらに、太っている人は、お腹の中の脂肪がお腹と胸の間にある横隔膜を押し上げてしまうため、肺が広がりにくくなり、機能的残気量が少なくなることがあります。そして、肺の病気になると、この機能的残気量の値が大きく変化することがあります。例えば、肺気腫などの病気では、肺胞の壁が壊れてしまうため、機能的残気量は増加します。逆に、肺線維症のように肺が硬くなってしまう病気では、機能的残気量は減少します。そのため、機能的残気量を測定することは、肺の病気を診断する上で重要な手がかりとなります。
介護職

自立を測る:FIMで知る今の状態

機能的自立度評価法(機能的自立度評価法と呼びます)とは、日常生活における自立の度合いを数字で表して評価する方法です。この方法は、食事や衣服の着脱、移動といった基本的な動作から、買い物や仕事、趣味といった社会生活に関わる複雑な活動まで、様々な行動を評価項目としています。この評価を行うことで、現在の状態を客観的に把握し、どれだけの助けが必要なのかを明確にすることができます。例えば、一人で服を着ることができるのか、それとも誰かの助けが必要なのか、部分的に手伝ってもらえれば一人でできるのか、といったことを細かく見ていきます。機能的自立度評価法は、ただ単に障害の有無を判断するだけでなく、その人がどれだけの支援があれば自立した生活を送れるのかという視点に立って評価を行います。そのため、リハビリテーションの目標設定や、リハビリテーションの効果がどれくらい出ているのかを判断したり、介護計画を作る際に役立ちます。具体的には、7段階のレベルで評価を行います。「完全自立」は一人で全く問題なく行える状態、「修正自立」は補助器具や少しの時間が必要な状態、「監視」は見守っていれば安全に行える状態、「最小介助」は少しだけ身体的に手伝う状態、「中等度介助」はある程度手伝う状態、「最大介助」はかなりの部分を手伝う状態、「全介助」は全て手伝う必要がある状態です。このように段階的に評価することで、必要な支援のレベルを細かく把握することができます。また、機能的自立度評価法を使うことで、医師や看護師、介護士、理学療法士、作業療法士といった医療や介護の専門家同士で情報を共有し、同じ考え方に基づいた、一貫性のある支援を提供することが可能になります。つまり、関係者全員が同じように状態を理解し、同じ目標に向かって協力できるようになるのです。機能的自立度評価法は、その人の能力を最大限に引き出し、より質の高い生活を送るための支援をするための道具として活用されています。
医療

家族歴:健康への影響を知る手がかり

家族歴とは、血縁関係にある親族の過去の病気や現在の健康状態を指します。自分自身の健康を管理するためにも、また、医療の専門家が適切な予防や治療を行うためにも、家族歴を知ることはとても大切です。具体的には、父母、兄弟姉妹、祖父母、おじおばといった血のつながりのある人たちの間で、どのような病気を経験したか、あるいは今どのような病気にかかっているかという情報を集めたものです。記録する病気の種類は幅広く、がん、心臓病、糖尿病、高血圧といった生活習慣病から、精神疾患、アレルギー疾患、感染症など様々な病気が含まれます。さらに、病気を発症した年齢や、その病気の経過なども重要な情報となります。例えば、若くしてがんを発症した親族がいる場合、自身も若年性のがんのリスクが高い可能性があると考えられます。家族歴を把握することで、自分自身が将来どのような病気に罹りやすいか、どのような健康上の危険性を持っているかを予測する重要な手がかりとなります。例えば、家族に心臓病が多い場合は、自身も心臓病のリスクが高い可能性があり、食生活や運動習慣に気を配るなど、生活習慣の改善に早期に取り組むことができます。また、特定の病気の遺伝的な要素が強い場合、定期的な検査を受けることで早期発見・早期治療につながる可能性が高まります。家族歴は、個人の健康管理だけでなく、医療の専門家にとっても貴重な情報源となります。医師は家族歴を参考にすることで、患者一人ひとりに合った予防策や治療方針を立てることができます。また、必要に応じて遺伝子検査などの精密検査を勧めることもあります。家族歴を正確に把握し、医療機関と共有することで、より効果的な健康管理と医療を受けることにつながります。ぜひ、ご家族と健康について話し合う機会を持ち、家族歴を記録することをお勧めします。
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