
熱中症を防ぎ、夏の暑さを乗り切ろう
熱中症は、気温や湿度の高い環境下に長くいることで、体がうまく熱を逃がすことができず、体温が上がり、様々な体の不調が起こる状態です。梅雨のじめじめとした時期から、夏の暑い時期にかけて多く発生しますが、近年は残暑が厳しい秋にも注意が必要です。熱中症は、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体の中に熱がこもってしまうことが原因の一つです。汗が蒸発するときに体の熱を奪うので、湿度が高いと体温調節がうまくいかなくなるのです。また、気温が高いと、体は常に熱を帯びた状態になります。その結果、体内の水分や塩分(ミネラル)のバランスが崩れ、めまいや立ちくらみ、筋肉が痛む、大量の汗をかくといった症状が現れます。これが熱中症の初期症状です。さらに症状が進むと、頭痛、吐き気や嘔吐、体がだるい、ぐったりするといった中等度の症状が現れます。この段階では、涼しい場所に移動し、水分と塩分を補給するなどの応急処置が必要です。もし、意識がぼんやりしていたり、呼びかけへの反応が鈍かったり、けいれん、手足がうまく動かせないといった症状が見られたら、重症の熱中症です。すぐに救急車を呼び、命を守るための処置を急がなければなりません。特に、お年寄りや小さな子ども、持病のある人は熱中症になりやすいので、周りの人が注意深く見守り、こまめな水分補給や室温調整など、予防に努めることが大切です。暑い日は、無理をせず、涼しい場所で過ごすように心がけましょう。