カルテのdo、その意味と注意点

介護を勉強中
先生、『do』って介護の記録によく書いてありますけど、どういう意味ですか?

介護の専門家
そうだね。『do』は『ディット』と読むんだけど、これはラテン語のdittoに由来していて、『同じ』とか『繰り返し』という意味で使われているんだ。前の記録と同じ内容のときに使うんだよ。

介護を勉強中
なるほど。前の記録と同じ内容のときに使うんですね。たとえば、体温がずっと36.5度だったら、『体温 36.5度 do do do』みたいに書くんですか?

介護の専門家
そうそう、そういうこと。体温以外にも、脈拍や血圧、食事量など、色々な記録で使われているよ。前の内容と変わらないことを簡潔に書くのに便利なんだ。
doとは。
介護の現場で使われる『ドゥー』という言葉について説明します。これは、カルテに記録するときに、前の内容と同じであることを示すために使われます。『ディット』の略語で、『同じ』や『繰り返し』という意味です。
記録の簡略化とdo

医療現場では、患者さんの状態や処置の内容など、毎日たくさんの記録を取ることが必要です。限られた時間の中で、必要な情報を漏れなく、かつ効率的に記録するために、様々な省略表現や記号が使われています。その中でも、「do」は、「同じ」という意味を持つ言葉の省略形で、前の内容と同じであることを示す記号として、カルテや看護記録によく出てきます。これは、「同上」という意味を持つラテン語が語源となっています。「do」を使うことで、同じ内容を何度も書く手間を省き、記録を簡略化することができます。例えば、体温を朝と夕方に測り、どちらも36.5度だった場合、朝の体温を「36.5度」と記録した後、夕方の体温は「do」と書くだけで済むので、記録にかかる時間を短縮できます。
しかし、便利な「do」ですが、使い方を間違えると、誤解を招いたり、大切な情報が伝わらなかったりする危険性があります。例えば、薬を朝、昼、晩の3回飲むように指示されている患者さんが、朝に薬を飲んだことを「服用済」と記録し、昼と夜も「do」と記録した場合、本当に昼と夜にも薬を飲んだのかどうかが分からなくなってしまいます。また、「do」を使う範囲が広すぎると、どの情報が繰り返されているのかが分かりにくくなり、混乱を招く可能性があります。
そのため、「do」を使う際には、どの部分が繰り返されているのかを明確にする必要があります。体温の記録であれば、「体温36.5度」と記録した後、「do」ではなく、「体温do」と書くことで、繰り返しているのが体温の値であることがはっきりします。また、複数の項目がある場合は、「do」を使う範囲を狭くし、項目ごとに記録する方が安全です。薬の服用記録であれば、「朝の薬服用済、昼の薬服用済、夜の薬服用済」のように、それぞれの項目を分けて記録することで、誤解を防ぐことができます。医療記録は、患者さんの健康状態を正しく理解し、適切な治療を行うために欠かせない大切な情報源です。正確で分かりやすい記録を作成することは、医療に携わる者の大切な務めです。「do」を正しく使うことは、質の高い医療を提供するための第一歩と言えるでしょう。
| メリット | デメリット | 対策 |
|---|---|---|
| 記録の簡略化、時間の短縮 | 誤解や情報の伝達不足の可能性 | どの情報が繰り返されているかを明確にする |
| 同じ内容を何度も書く手間を省く | どの情報が繰り返されているのか分かりにくくなる可能性 | doを使う範囲を狭くする |
| 項目ごとに記録する |
doを使用する際の注意点

看護記録などでよく使われる「同」という言葉、つまり前の行と同じ内容を繰り返す際に用いる略語ですが、使い方を間違えると、記録の誤解や情報の不足につながるため、注意が必要です。
「同」を使う際に最も大切なのは、どの項目が繰り返されているのかを明確にすることです。前の行と全く同じ内容である場合にのみ「同」を使用できます。例えば、体温、脈拍、血圧、呼吸数といったバイタルサインを記録する場合、前の行とすべての数値が同じであれば「同」を使って構いません。しかし、体温は同じでも脈拍が変わっている場合は、体温の欄にだけ「同」を書き、脈拍の欄には新しい数値を記入しなければなりません。
複数の項目が連続して同じ値を示す場合でも、「同」を何行にも渡って使用し続けるのは避けるべきです。例えば、体温が3回連続で36.5度だったとしても、3回とも「同」と書くのではなく、2回目、3回目は実際の数値を記入する方が望ましいです。こうすることで、記録の正確性を保ち、読み間違いを防ぐことができます。また、数値を確認したことを明確に示すことにもつながります。
「同」の使用方法は、医療機関ごとに規定が異なる場合があります。そのため、自分の所属する医療機関のルールをよく確認し、それに従って使用することが重要です。「同」の使用に関する具体的なルールが定められている場合は、それに従いましょう。ルールが明確でない場合は、同僚や先輩に確認し、施設内での共通認識を持つことが大切です。
これらの点に注意することで、「同」を使うことで得られる記録の簡略化という利点を活かしつつ、誤解や情報の欠落、記録ミスといったリスクを避けることができます。正確で分かりやすい記録を心がけ、質の高い看護を提供するために、適切な「同」の使用を心がけましょう。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 「同」の使い方 | 前の行と全く同じ内容の場合のみ使用可能。一部の項目だけが同じでも、異なる項目には新しい数値を記入する。 |
| 連続使用の注意点 | 何行にも渡って「同」を使い続けるのは避ける。2回目以降は実際の数値を記入する方が望ましい。 |
| 施設ごとのルール | 医療機関ごとに規定が異なる場合があるため、所属機関のルールを確認し、従う。ルールが不明確な場合は、同僚や先輩に確認する。 |
| 利点とリスク | 「同」を使うことで記録の簡略化という利点が得られるが、誤解や情報の欠落、記録ミスといったリスクも存在する。 |
| 心構え | 正確で分かりやすい記録を心がけ、質の高い看護を提供するために、適切な「同」の使用を心がける。 |
doの誤用によるリスク

医療記録において、「同上」を意味する「do」を安易に使用することは、重大な誤解や医療ミスにつながる危険性があります。本来、「do」は直前の記述と全く同じ内容を繰り返す場合にのみ使用されるべきものです。しかし、実際には、前の行の一部のみを繰り返すつもりで「do」を使用してしまうケースが見られます。
例えば、体温、脈拍、血圧など複数の項目が記載されている行の後に、「体温のみdo」と書くつもりが、単に「do」とだけ書いてしまった場合を考えてみましょう。この場合、他の医療従事者は、体温だけでなく、脈拍、血圧も前の行と同じ値だと誤解する可能性があります。もし、実際には脈拍や血圧に変動があった場合、この誤解は患者の状態の誤認につながり、不適切な治療や投薬が行われてしまう危険性があります。最悪の場合、患者の生命に関わる重大な医療事故につながる可能性も否定できません。
また、「do」を多用することで、記録全体の読みやすさが低下し、重要な情報が見落とされる可能性も懸念されます。医療記録は、患者の状態や治療経過を正確に伝えるための重要なツールです。しかし、「do」が散りばめられた記録は、煩雑で読みにくく、必要な情報を探し出すのに時間がかかってしまいます。特に、緊急時など迅速な情報伝達が必要な場面では、「do」の多用は混乱を招き、適切な対応を遅らせる可能性があります。迅速な判断と行動が求められる状況下では、簡潔で明瞭な記録が不可欠です。
そのため、医療記録を作成する際には、「do」の使用は必要最小限に留め、できる限り具体的な数値や状態を記述するよう心がける必要があります。もし「do」を使用せざるを得ない場合は、どの項目が「do」に該当するのかを明確に示すなど、誤解が生じないよう十分に注意する必要があります。患者の安全を守るためには、医療記録の正確さと明瞭さを常に意識することが重要です。
| 問題点 | 発生するリスク | 具体例 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 医療記録における「do」(同上)の安易な使用 | 重大な誤解、医療ミス | 体温、脈拍、血圧など複数の項目記載後に「do」を記述。 (体温のみ「do」のつもりが、全て「do」と解釈される) |
患者の状態の誤認、不適切な治療や投薬、重大な医療事故 |
| 「do」の多用 | 記録全体の読みやすさ低下、重要な情報の見落とし | 「do」が散りばめられた煩雑な記録 | 必要な情報を探すのに時間がかかる、緊急時の対応の遅延 |
電子カルテとdo

近年、医療現場では、紙のカルテから電子カルテへの移行が進んでいます。それに伴い、記録の仕方も大きく変わってきています。以前は、医師や看護師が手書きで記録していた指示や経過観察の内容も、今では、画面上の選択肢を選ぶだけで入力できるようになりました。このような変化は、記録にかかる手間を省き、業務の効率化に大きく貢献しています。
電子カルテシステムでは、指示や経過観察で「〜をする」という意味を表す「do」を、以前のように手書きで記入する機会は減りました。多くの場合、あらかじめ用意された項目を選択するだけで入力が完了します。しかし、自由記述欄などを利用する際には、これまでと同様に注意が必要です。
電子カルテシステムには、過去の記録を簡単に確認できるという利点があります。しかし、これは同時に、誤った情報が拡散しやすいという危険性も抱えています。一度誤った情報を入力してしまうと、修正されるまでシステム上に残り続け、他の医療従事者もその情報を見て、治療方針の判断を誤ってしまうかもしれません。紙のカルテであれば、訂正印を押して修正箇所を明確にできますが、電子カルテでは、誰がいつ修正したのかが記録に残ります。そのため、入力内容をしっかりと確認することがこれまで以上に重要になります。
電子カルテシステムを使う際には、入力ミスをしないように細心の注意を払い、確認を徹底しましょう。もし誤りを見つけた場合は、速やかに修正し、関係する医療従事者に修正内容を伝えることも大切です。電子カルテは、チーム医療を支える大切な道具です。正しく使うことで、患者さんの安全を守り、質の高い医療を提供することに繋がります。
| 項目 | 紙カルテ | 電子カルテ | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 記録方法 | 手書き | 選択式入力、自由記述欄 | 自由記述欄では注意が必要 |
| 記録にかかる手間 | 大きい | 小さい | 業務効率化 |
| 情報の確認 | 容易ではない | 容易 | 誤情報拡散の危険性 |
| 修正方法 | 訂正印 | 修正履歴が残る | 修正時は関係者に伝える |
| その他 | チーム医療を支える道具 | 入力ミスに注意、確認を徹底する |
正確な記録のために

医療や介護の現場において、記録は利用者の方の健康状態をありのままに示す大切な資料です。正確で詳しい記録を残すことは、適切な医療・介護サービスを提供するために欠かせません。日々の変化を捉え、適切な対応をするためには、記録の質を高める必要があります。
記録を簡単にするための方法として、「do( ditto、同一)」などの記号を用いることがありますが、使い方を誤ると、情報が曖昧になり、誤解を招く危険性があります。例えば、どの項目が繰り返されているのかが分からなくなったり、複数の項目が同じ値を示している場合に、どの値が最新のものなのかが分からなくなったりする可能性があります。
そうしたリスクを減らすためには、基本的なルールを守ることが重要です。どの項目が繰り返されているのかを明確にするために、「体温」や「脈拍」など、項目名を省略せずに毎回記入する、複数の項目が同じ値を示す場合でも、一定の間隔で実際の数値を記入する、所属する医療機関や介護施設のルールを確認する、といった点に注意が必要です。
また、電子カルテシステムや記録システムを使う際には、入力した内容を必ず確認し、間違いがないことを確かめてから保存することが大切です。急いで入力してしまったり、確認を怠ったりすると、誤った情報が記録され、利用者の方の健康に影響を及ぼす可能性があります。
正確な記録を心がけることは、質の高い医療・介護の提供につながり、利用者の方の安全を守ることにもつながります。記録の重要性を改めて認識し、日々の業務に真剣に取り組む必要があります。一つ一つの記録が、利用者の方のより良い生活につながることを忘れずに、丁寧な記録を心がけましょう。
| 記録の重要性 | リスクと問題点 | 対策と注意点 |
|---|---|---|
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